「玉子のケンジさん」宅のスモモ

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「玉子のケンジさん」が昨日の配達の時

 スモモを上げると言った。

 

うちから「玉子のケンジさん」宅まで

車で片道15分ほど。

 

鶏舎の裏の高台に

スモモの大きな木が2本あった。

 

ケンジさんが

竿でスモモの木を揺すると

よく熟れた実がボロボロ落ちてくる。

 

レジ袋2個に満杯のスモモ。

 

スモモをジャムにするのは簡単だ。

種を取った実を鍋に入れ

砂糖を加えて煮るだけ。

 

砂糖が融け

濃い紅の果汁を煮詰めて

暑いうちに瓶に詰めればお終い。

 

残りのレジ袋一袋分のスモモ。

種を取り 袋に詰めて冷凍庫へ。

今日の瓶が空になった頃

もう一度煮よう。

 

ガラス瓶5個に蓋物1個。

濃くて香り高い甘酸っぱいジャムが出来た。

 

朝ご飯の楽しみ。

軽くトーストしたパンに

ジャムをたっぷりと載せる幸せ。

 

とてもささやかな幸せだ。

ゲンノショウコ(ピンク)

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ゲンノショウコ(ピンク)

 

土を覆う様に繁殖する

長い茎の野草。

 

抜いてしまおうか

いや

やっぱりこのままにしておこう。

 

ピンクと白の

こんなに可愛い花を

咲かせるのだから。

 

苦い漢方薬の原料にもなる。

昔の村の人達は

この野草に随分と助けられたに違いない。

 

秋になれば刈って

天井に吊るして干し

「お腹が痛いよ」と言えば

コトコトと煎じて飲ます。

「うぅ、苦い!」

 

天は二物を与えた

可愛くて賢い野草だ。

国際都市なのか?

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ゲンノショウコ(白)

 

雷雨の中を

「キャッキャ」と笑いながら

自転車で走り去るフランス娘二人。

 

山村によく登場する外国人達

「一体そこはひょっとして国際都市なのか?」等々 

想像を巡らしておられる方達の為に

少しの説明をしよう。

 

このブログに脇役として時々登場する

京都在住のアメリカ人チャック。

チャックの自然農法 有機栽培の畑を

助けるために滞在しているのが彼らだ。

 

畑の野菜の世話をする代わりに

ご飯と宿が提供される。

簡単に言えばこうでWorkawayと言うシステム。

 

色々な国のバックパッカーの若者達が

この山奥の小さなチャックの小屋に集う。

 

短くて1週間 長くて3ヶ月。

まるで発展途上国の様な生活に

ギブアップする事も無い。

 

この村を離れる時には

身綺麗なこざっぱりとした服にワークブーツ

デイパックとiPhoneを持って

車の窓から元気に手を振って帰って行く。

 

そして

自分の国に帰れば

又学生生活に戻ったり

仕事に復帰したりする。

 

京都から関東までヒッチハイクで行った

小柄なフランス人の20才の女の子。

一年間のビザを持ち日本の北から南まで旅した。

 

どの子もこの子も皆本当に逞しい。

 

うちにもよく出入りをし

帰る時には目を潤ませて別れを言いに来る。

 

「おお、そうかい、そうかい」

チャックの小屋の風呂場には

いつも大きなムカデが20匹。

それに耐えての山村生活だったものね。

雷の後

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午後3時過ぎから

「バケツをひっくり返した」様な

雨が続いた。

 

稲妻が光ったと思ったら

すぐ近くに雷が落ちた。

 

その中を2台の自転車に乗った

フランス人の女の子が

「きゃっきゃっ」と笑いながら

通り過ぎた。

ずぶ濡れを楽しんでいる

明るい笑い声。

 

乾いた土や 草木は

強い雨に叩かれ

瑞々しい。

 

そして

雨が止むと

鳴き出した蝉や鳥達。

 

葉っぱから

滴り落ちる水玉に

閉じ込められた

緑の風景。

福井小浜(2) 骨董店のカフェ

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JR小浜駅前の商店街の

ウィークデイの昼下がり。

 

シャッターの下りた店もある

歩いている人もいない。

ひっそりとした通りなのに

骨董屋がやけに多い。

 

じりじりと照りつける太陽

履いている靴までも重く感じる。

 

「どこでもいい。ちょっと一服だ」

と、ドアを押して入ったカフェ。

ここが当りだった。

 

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古い洋館の内部は

天井の高い 広々とした

木の机や椅子が置かれた

懐かしい空間だった。

「おぉ・・・」

 

見やすく並べられた骨董の器。

染め付け 印判 古九谷 

小浜塗の箸 漆の椀 ガラスの鉢・・・

 

水滴に覆われた大きなグラス。

すだちジュースに氷が浮かぶ。

 

汗も引き 足の疲れもとれた。

 

さてさて

海の街から山の村へ

南に向かって

車を走らせ帰ろう。

福井小浜のテトラポッド

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一つが40トンの消波ブロック

テトラポッド

若狭湾小浜港にズラリと並ぶ。

側に立った人間が小人に見える大きさだ。

 

滑らかな風合い

機能を追求された物が持つ

シンプルな美しさ。

 

こんなに重いものが

東北震災の津波では

波に飲まれ流されたなんて。

 

台風20号が過ぎ去った24日

小浜に行った。

風が強く

じりじりとした

日差しが強い港を歩く。

 

重い無機質なテトラポッド

黙して港に並んでいるテトラポッド

そんな偉丈夫な消波ブロックでも

自然に負ける時もあるのだ。

「それが残念でならないんです」

と、私に語る。

台風の夜に作った紫蘇ジュース

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トミコさんが

濃い紫の紫蘇の葉っぱを

年期の入った鎌でサクサクと刈った。

 

二抱えもある紫蘇を持ち帰り

茎から葉っぱをちぎり

そして

次の日には紫蘇ジュースが出来た。

ペットボトルに16本だ。

 

トミコさんから

「紫蘇を採りに来て」と言う電話がなければ

作らないだろう紫蘇ジュース。

 

紫蘇をたっぷり使った柴漬けを作るのに

紫蘇ジュースは面倒らしい。

 

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大きな鍋を持たない私は

何度も同じ作業を繰り返し

山盛りの紫蘇の葉を

紅色のジュースにした。

 

16本のペットボトルに

ジュースを詰め 鍋やシンクを洗い

後片付けが終わった頃に

停電が起こった。

 

台風の風は音をたて強く吹き

雨が窓を叩いて

屋根が飛ぶんじゃないかと

ドキドキしながら作った

紫蘇ジュース。

 

明日

午前中にトミコさんに届けよう。

「8倍くらいに薄めてね」と私。

「こんなに沢山貰えるの?」と

いつも喜んでもらえる。