ナツメヤシの実 デーツ

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デーツ(Date)

 

「見かけは本当に悪いでしょう?」

 と、デーツは頭をぽりぽり。

 

「確かに、そのビジュアルじゃあね」

 と、口に出して言う訳にもいかず・・・

 

でも、一口食べれば

その濃厚で深い甘みに感動する。

どこか、干し柿の味と食感に似ている

オアシス育ちのナツメヤシの実。

 

15年程前

カリフォルニアの砂漠の街に行った。

行き先が「Indio(インディオ)」のバスを見かけた。

どんな所か興味を持ったのに。

バスに乗って国道を真っすぐ行けば

簡単に行けたのに。

「又来た時に」と思った。

 

Indio。

デーツの大産地だと知ったのは

ずっと後からだ。

五月はいい季節

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藤の花はもう盛りが過ぎ

紅ウツギが淡いピンクの

ラッパ見たいな形の花を咲かせ始めた。

ニセアカシアの白い花の房。

 

名前も知らない花達も

一斉に花を咲かせる。

 

優しい香りがする空気。

そりゃあそうだ。

あんなにも沢山の花の香りが

漂っているんだから。

 

緑の中を

鳥の声も飛び交い

5月は本当にいい季節だと思う。

甘いものは別腹

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晩ご飯の準備と共に

アメリカンクッキーを焼く。

 

甘いものが無くなると

いつも落ち着かない。

買いに出るより作った方が早い。

 

バター、小麦粉、砂糖、卵黄

ベーキングパウダー、少しの牛乳。

そして

刻んだくるみ。

 

180℃で15分。

小屋の中に立ちこめるバターの香り。

焼き上がりを一枚

そして

もう一枚。

 

アイルランドのMusse Potteryの鉢。

アメリカ ニューイングランド

小さな街で買った。

 

その小さな鉢にクッキーを詰め込んで

晩ご飯の後でも

甘いものは別腹だと・・・

もう一枚。

幽渓生偉材

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長い間廃校のままだった小学校。

去年 重機であっという間に

取り壊された。

 

広い更地に残された大きな石。

そこに彫られた

「幽渓生偉材」

この達筆は先代の「お殿様」の字だな

多分。

いかにも林業の村にふさわしい。

 

昭和63年

創立80周年の年に設置された。

「深くて静かな谷に生まれる立派な材」

と読んでおこう。

「材」は木と人の二つの意味があるのだろう。

 

今や林業は廃れ人はいなくなった。

小学校が出来た時

こんな日が来るなんて

集落の人達は思いもしなかっただろう。

 

うちを訪ねて来る友達が言う。

「人がいなくなって寂しくないか?」

私は答える。

「私が引っ越してきた時は

 もうすでに限界集落だったよ」

 

青い草

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若い青い草の葉が

お陽様の光を浴びて

光っている。

 

スカンポのひょろひょろとした茎。

赤みがかった花が

ドライフラワーの様な風情だ。

 

10本程手折ったスカンポの花達。

テーブルの上で花開き

赤から淡い緑に姿を変え

身をよじり上を目指している。

 

さあ、さあ

光をいっぱい浴びて

伸びろ 草達。

黄色の花 ウマノアシガタ

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ウマノアシガタ

 

植物学者は

この花をどう思って

ウマノアシガタなんて名付けたの?

 

うちの小屋の回りにも

道路脇にも

坂道にも

風に揺れて群れて咲いている。

 

明るい野原の中で

ひときわ明るく輝いて

細い茎を右に左に。

 

何て楽しそうなんだ

ウマノアシガタ

姿を現した寺

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山の中の

川に沿って出来上がった集落。

そのひとつひとつにお寺がある。

何百年もこの地に住み次いでいる人達は

お寺をとても大事に思っている。

 

私の住んでいる集落の寺は曹洞宗永平寺の末寺だ。

廃校になった小学校が取り壊されると

その寺は姿を現した。

 

背景は杉と広葉樹の山

寺の横に柿の木

前に銀杏の木。

 

緩い坂道を歩いて行くと

今は野の花が満開だ。

黄色の花、白い花、薄紫の花

そして

萌えるような緑の草。

 

川の流れと

鳥達の鳴き声。

私の足音に気づき

急に吠え始めた犬の声が

遠くに聞こえる。

 

長閑な真昼。

 

まるで農家の様な寺の姿は

明るい陽の光を浴びて

とても魅力的だ。