うつらうつらと居眠り

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午後7時20分

 

晩ご飯の前にシャワーをして

すっきりしたら

もう扇風機はいらない。

 

冷たい風が窓から吹き込んで

昼間の暑さが嘘みたいだ。

 

知らない間にうつらうつらと居眠り。

 

今夜はトラツグミは鳴かない。

樹の葉っぱの風に吹かれる音と

ラジオから流れて来る声。

 

さあ、寝よう。

「よっこらしょ」だ。

 

 

海への長い旅

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鮎やアマゴのいる川。

うちの裏を流れる川だ。

 

「ほー、それはすごい」

と、驚くのはまだ早い。

 

漁業組合が

軽トラに魚を積んでやって来て

釣るのにいい頃合いのを流すから。

 

「鰻の大きいのがとれた」

と、奥の集落の人が言っていた。

これは天然鰻だ。

 

琵琶湖の源流である

その川は

水の冷たさで

湖に活気を与えているらしい。

 

山に降った雨が

土の中を流れて

そして

川に流れ込む。

 

海への長い旅。

 

跳ねる鮎

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水の少ない川だけど

今年もやって来る

鮎を釣る人達。

 

この川に沿った道を歩く。

川面をキラキラと走る光。

そして

跳ねる光。

それは

鮎のジャンプ。

 

「釣れますか?」と聞かれる。

「いますよ」と答える。

 

午後に雷のBGM付きで

大雨が降った。

 

雨は山や畑に沁みて

川の流れは変わらない。

テールランプの赤い灯

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午後7時半

 

夕方5時過ぎ

急用で夫と二人

車で出かけた。

 

うちから

車で50分程の所。

集落の人が「街」と呼ぶ

ひっそりとした湖北の田舎の街へ。

 

用事を済まして帰途へ。

 

昼間の明るさが残る

夕暮れ時。

 

車のテールランプが

途切れ途切れに流れる。

 

それぞれの車が

明るい灯のともる家へと

ひた走る。

 

私の心が暖かくなる

テールランプの赤い灯。

JRで京都へ

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午後6時20分

 

車を運転中

私は汗でずり落ちる眼鏡を

何回も指で押し上げた。

途中で車のクーラーをONにした。

 

最寄りの駅で車を降り

JRで京都駅へ。

 

いつもの様に

駅は多国籍の混雑。

浴衣を着た女の子達を見て

「ああ、今日は祇園祭宵山なのだ」

 

同じ趣味を持つ人たちと

ランチを食べ、話し、笑い。

そして

私は又最寄りの駅から

車を運転して

山の我が家に帰って来た。

 

「下」では人ごみと湿度で疲れたが

「上」の空気も動かず重いなぁ。

 

 

合歓の木

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絹糸を束ねた様な姿から

英語の名前は

Silk tree。

 

微かな風に

ゆらゆら揺れる。

 

蜜蜂が

忙しそうに羽音をさせて

花の周りを飛んでいる。

 

そして

秋の初めに

豆の莢みたいな実を付ける。

 

川のそば

山への入り口

畑の周り

ぽっと灯りをともした様に

立っている合歓の木。

 

白く輝く光の束

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午前6時40分

 

見慣れた風景も

一度として同じ時はない。

 

朝の7時前。

まだ

空気は冷たく

草の上の露も乾かない。

 

山の向こうから

やっと顔を出した太陽。

白く輝く光の束。

 

「おう!」と私の心が唸る。

 

静かな山里が

眠い目をこすりながら

ゆっくりと動き始める時だ。