「ミッドタウン」を高台から望む

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3月6日 午前10時 「ミッドタウン」

 

「ミッドタウン」の東側の山の中腹。

曹洞宗のお寺がある。

 

宿場の面影を残す道から

数十段の階段を登り

振り向いた時の驚き。

 

家々の連なりと重なり。

真向かいにそびえる比良山系の山。

 

私の住む山の中の村人にとって

家のひしめくこの場所は

まさに「街」だった。

 

麻を植え、糸にし、織って

それで作った麻の衣。

それを着てこの街に来るのが

「格好悪かった」

今の90才の村人は言った。

 

今ならとてもお洒落だよ。

 

村の資料館に

織田信長の皮袴が展示してある。

 

遠い昔

敵に追われた信長が逃げ込んだ地。

そこでかくまってくれたお礼にと

領主に渡した皮袴。

 

信長が京に

命からがら逃げ帰った道を

今は車が次々と通り過ぎる。

鳶がくるーり

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5羽の鳶。

山よりも高く

くるーりと輪を描いて飛んでいる。

 

風に乗って

自由自在に。

 

村の「ミッドタウン」も

琵琶湖も

よく見えるだろう。

 

ピーヒョロロだ。

 

シジュウカラの群れが

こちらの木から

あちらの木へ。

 

繊細で高い声の重奏。

 

冷たいけれど

よく晴れた一日。

 

薪にキノコ

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高く積もった雪に

引っ張られて

積まれた薪が崩れた。

 

玉子を配達に来たケンジさんが

「又、用事が増えたなぁ」

と、気の毒がる。

 

ケンジさんの庭には

立派な鯉が泳いでいる

池がある。

 

分厚く積もった屋根の雪が

その池を直撃して

鯉が何匹か死んだらしい。

 

さて

うちの崩れた薪に

かわいいキノコがニョキニョキ。

なめこ、しめじ、ひらたけ。

 

こんなにかわいい姿をして

雪の降る日に

軒下の薪の中で

ひっそりと眠っていたんだね。

 

記念写真を撮ろう。

「おやおや、笑っているよ」

 

ひな祭りのひし餅

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高 10cm      幅  20cm

 

ここらでは

ひな祭りの菱餅までも

家で作るようだ。

 

オチヨさんに貰った菱餅

紫芋、ヨモギ、海老で色がついている。

 

ふかした紫芋

去年の春に摘んだヨモギ

乾物の小エビで餅を搗き

延ばして菱形に切る。

 

重ねておひな様に飾る。

 

 餅つき機で搗くと言えども

90才のオチヨさん

大したものだ。

 

7ミリ程の厚みの

どこかもっさりとした

色合いの菱餅

 

おひな様のない我が家では

しばらく眺めて

ストーブでこんがりと焼いた。

 

砂糖醤油を絡めたのは

言うまでもない。

苔のクッション

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今日は

苔に顔を近づけて見る。

ポトリと雫が落ちる。

 

フワフワの苔のかたまり。

淡い緑。

それは

クッションの様だ。

 

小人の物語を書いた人。

妖精の物語を書いた人。

 

クッションの様な苔に出会ったり

朽ちた落ち葉の奥の

小さな穴を見つけたり。

 

そこで指くらいの人達と

出会ったのか?

 

最近の私は

雪解けから現れた緑の

春の兆しばかりを

捜している様だ。

 

薪小屋

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薪小屋

 

ウグイスが鳴き始め

雪は少しずつ融け始め

晴天は二日も続いたのに。

 

まだまだ

厚い雪に囲まれている。

 

よく乾いた薪を

惜しみなく燃やそう。

 

ストーブの上では

やかんがチンチンと音をたてる。

 

深い雪の中

薪小屋まで数往復。

ストーブの側に一日分の薪を積む。