若葉の芽吹き

郵便局の川向かい

郵便局に荷物を出しに行った。

午後3時過ぎの便に間に合うように。

車のフロントガラスが 霧雨に濡れる。

季節の中で 今が一番美しいのではないか

広葉樹の若葉の芽吹きが嬉しい。

 

山間のくねくね道の県道と国道を15分。

局長さんと二人の局員さんの郵便局。

送料の計算をしてもらう間

窓口近くにぶら下げてある 色々な切手を見る。

切手を100枚ほど買う時には

「これは国宝シリーズで これは動物シリーズです。

 こっちにしましょうか?」と いつも聞かれる。

 

2ヶ月ほど前に予約していた 藤野千夜氏の

『「じい 散歩」(2)妻の反乱』が届いたと

図書館からメールが来 それを読了。

結局 藤野千夜氏の本を6冊読んだ。

 

和多田葉子の本を2冊を 今読んでいる。

初期の「ペルソナ/犬婿入り」 

中期「ヒナギクのお茶の場合/海に落とした名前」。

私が想像していた「和多田葉子」と随分違うな

と言うのがまず思った事。

 

明日も雨らしい。

スノーフレークの花

スノーフレーク

数年前

川沿いに すくっと立っていた3本の松。

その根元に 鈴蘭のような花が咲いていた。

 

数本のその花の株を一つ持ち帰り

土に植えた。

花の名前はスノーフレーク

 

たった1本の株が 今年は13本に増え

花も1つから3つに。

そして 川沿いの立派な松は枯れてしまい

根元に生えていたスノーフレークは 消えてしまった。

 

数日の黄砂で 「小屋」の前を走る車は

粉にまみれたようだ。

木々の芽吹きは あっという間に進み

もう 蕨が顔を出した。

アケビの花も満開で 

薄いクリーム色が花びらの群れが可愛らしい。

小松菜の花

小松菜の花

去年 どこからか飛んできた小松菜の種が

苺の苗(鹿に全部食べられたが)を植えてある鉢に 

芽を出した。

そして 花を咲かし 私を喜ばした。

濃い緑の葉はお汁の彩りにし 根はそのままに。

すると 今年も花芽が出て

70センチほどの背丈にまで伸びた。

愛でるのは勿論 その生命力に驚いた。

 

大根の花の様な黄色の花。

アブラナ科の大根と小松菜は兄弟の様なもの。

 

細くて長い茎は 日々の強い風にも折れず

フラフラしながら 元気でいる。

 

黄砂で煙った山々。

車のガラスもきな粉色の砂でまみれている。

大陸から飛んでくる黄色の砂に

地球のダイナミズムを感じる。

ヒメオドリコソウ 西洋たんぽぽ

           ヒメオドリコソウ 西洋タンポポ

 

車で20分ほど走ると 国道沿いに精米所がある。

10キロの玄米を精米するために 

一走り 車を走らせ山を下った。

 

玄米をザーッと機械にあけ ¥100を硬貨口に入れ

スタートボタンを押す。

大きな音を立て 機械が動く。

外に出て 光を浴びよう。

 

長閑な風景だ。

明るい日差し 煙る山並み

山に囲まれた 畑や田んぼ

堤に並ぶ まだ散らない桜の並木と山野草たち。

西洋たんぽぽと うちの集落では 

まだ姿を現さないヒメオドリコソウ

足元に群れる。

 

たんぽぽは食用に。

ハーブティ たんぽぽの酒 たんぽぽのコーヒー

たんぽぽの葉のサラダ。

そして 薬にも!

なんと魅力的な野草だろう。

本で読んだ事はあるが まだ試していない。

 

後少しで 「小屋」の周りにも

ヒメオドリコソウが群れて咲くはずだ。

 

精米したての白米は ほんわかとした暖かさ。

「小屋」に持ち帰り 早速電気炊飯器に仕込んだ。

久しぶりに食べた白米の晩ごはんは

ツヤツヤと光り 甘かった。

プリムラが咲いた

プリムラ

プリムラが咲いた。

夕方になるとネットをかけ 朝にはネットを外す。

これで 鹿に食べられるのを防いでいる。

10年ほど前に 集落の家の庭に咲いていたのを

数株貰って花壇もどきの場所に植えた。

それが 今や幾つもに増えて うちの春の顔になった。

 

この花が咲く前に 図書館のカウンター横に並んでいた

プリムラが主人公の絵本を借りた。

「オーリキュラと庭のはなし」前田まゆみ著。

プリムラ・オーリキュラという花の「人生」を描く。

絵が清々しい。

 

夕方 暗くなる前の南西の空に

白く輝く三日月が浮かんだ。

 

そして 日中の暑さがスッと引き

私は 又冬装束になり

「小屋」の中 ストーブに薪をくべた。

真冬と変わらず ストーブの上には

ステンレスのヤカンが3個 湯気をあげている。

 

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琵琶湖 ウクライナ料理「The Faina」

滋賀県東近江市辺り

私が住んでいる 滋賀県琵琶湖の西岸から

買い物に行くたびに見える 琵琶湖東岸。

近江八幡に行った事はあるが 東岸は殆ど知らない。

 

そこに ウクライナの戦争が始まった初期に

彦根在住の日本人男性と結婚した娘の元へ

ウクライナ人女性が非難して来た。

彼女がウクライナ料理の店を作ったニュースが

NHK滋賀テレビで流れた。

ずっしりと重そうなホームメイドケーキ

それを観た時に 行ってみようと思った。

 

雲一つない10日に 行ってきた。

 

行きは琵琶湖大橋を渡り 

東岸の「さざなみ街道」を北進。

琵琶湖を左手に 途中から 青々とした麦畑 

原田泰治の絵のような春景色を見ながら

目的地の彦根まで 夫の運転する軽トラで目指した。

 

ウクライナ料理 The Faina

彦根城の南側 キャッスルロードに面して

白い壁の可愛い店があった。

 

            ウクライナセット ¥1180

 

ボルシチ チキン「ムレンツィ」(春巻状のもの)

マッシュポテト ハーフエッグ。

どれもにウクライナ風が頭に付く。

ウクライナセットを注文。

 

そして ウクライナケーキとコーヒー。

これは写真を撮る前に 

ケーキにフォークを入れてしまった。

 

さて その料理とケーキのお味は?

ウクライナの女性が 毎日家族の為に作る

そんな感じの 決してプロではない味。

 

又 彦根に行く事があれば 訪ねたい。

クラウドファンディングで出来た店。

店の人の感じの良さと 空間のくつろぎ感が魅力だ。

 

長浜辺り

帰りは 湖北回りで。

滋賀県に琵琶湖が在る事は 大きな自然資産だ。

ありがたく思う。

ぐるりと湖の北を周り 山の村に帰った。

お花見 藤野千夜氏の小説

図書館裏の桜 8日

私の住んでいる市は 川に沿って桜の木が長く続く。

その殆どが ソメイヨシノだ。

淡くて 薄いピンクの花びらが群れて美しい。

毎年 その桜を見ようと思うが 見逃す時もある。

今年は 小雨の夕方

図書館の返却ポストに返本もあり 桜を見に出かけた。

 

川向こうに横たわる 比良山系の頂き近くは

白い靄に包まれて 小雨の中の花見となった。

木のベンチに座る事も コンビニコーヒー

今年はなく 傘をさし早々と車に引き返した。

 

「じい 散歩」藤野千夜著を読んで

面白く 興味を持った。

その後 「編集ども集まれ」「彼女の部屋」

団地のふたり」「D菩薩峠漫研夏合宿」

と 続けて4冊図書館から借りた。

 

・元気な90近い爺の家族の話。

藤野千夜さんを投影した小笹が笹子になるまでの話。

・短編集で 5話からなる小説の最後の作に 

 凄みを感じた話。

・50年近く前に建てられた公団住宅

 50年近く住んでいる女友達二人の話。

・男子中高進学校の 漫画研究クラブの夏合宿でのBL。

 最終章は映画「スタンド バイ ミー」を思わせた。

 

そのどれを読んでも 最後にしみじみとした。

人間への鋭い観察力 表現力 凄み。

芥川賞を取った時 細い綺麗な藤野氏は

今は立派な体躯をしているのを 写真で知る。

トランスジェンダーでもある 

藤野氏の本はまだまだある。

好き嫌いが分かれる作家かも知れない。

私は途中下車しながら 読んでみようと思う。